話題の♪アマンダ・パーマー

最近話題のパンクロックミュージシャン、アマンダ・パーマー。なぜ彼女が話題になったか?

レコードを作る資金つくりに、100万ドル以上をファンから集めた!その集め方があまりにも当たり前で周囲を驚かせた。

自分の音楽をネットでダウンロードしたりコピーされることを当たり前として、代金ではなく、寄付を募った。ただそれだけなのだが、競争の激しい音楽の世界で、お金を集めるのは易くない。フェイスブック、ツイッター、ブログを駆使、その飾り気ないパンクな言葉や行動がファンを身近な友達にしていった。(詳しくは下の彼女の話を読んでくださいまし。半端じゃないです、このあたり、、、)

ツアーに出ると、先々でのミュージシャンに無料出演を募り、とにかくお金を使わずに活きのいいファンベースのツアーを重ね、MTVで賞の候補にあがるわ、NYタイムズにのるわ、TEDに出るわ、の注目をあびている。

彼女のファンとのつながりは、彼女の音楽とのつながりに近く、それは莫大なお金を集めたという事以上に注目された理由だと私は思う。


彼女のビデオ、いっぱいあって、どれをのせようか迷ったんだけど、一応これ。気にいらないとしたら、他のをトライしてみてください。スタイルの違うハードコアからソフトなラブソングまでかなりあるから。うるさくてカッコつけてるだけのパンクでないところが、私は好きです。下のビデオは彼女がTEDで自分の物語を話したもの。日本語訳が出ていたので、下につけました。
ところで、彼女のスピーチ、正統派の役者のようで、言葉を伝えるのが上手。これも彼女の強みかもしれないですね。








ずっと音楽で食べてこられた 訳ではありません ちゃんとした大学の 教養学部を卒業した後 5年位は ― こっちが私の本業 「2メートル半の花嫁」という名の 生きた彫刻をしていました 私は進んで これを仕事にしていたと 言っています みんな知りたがるからです 「いったい こいつら 普段 何をやってんだ?」 これが仕事なんで 顔を白く塗って箱の上に立ち ― 帽子とか缶を足元に置きます 誰かがお金を入れてくれたら 花を差し出して じっと見つめるんです 受け取ってもらえない時は 悲しそうに訴えるポーズで 歩み去る姿を見送ります

(笑)

感動的な出会いも経験しました 特に寂しい人たち ― 何週間も 誰とも 話してないような人に出会って 通りの真ん中で 見つめ合うという 美しい瞬間を経験しました ちょっとした恋愛のようでした 「ありがとう あなたのこと ちゃんと見ているから」と目で訴えると 相手の目も語ります 「誰も僕を見てくれやしないんだ ありがとう」

イヤな経験もしました 通りすがりの車から 「仕事しろ!」って怒鳴られます 「これ仕事だから」とツッコミますが それでも やっぱり傷つきます 仕事らしくない 卑怯で ― 恥ずかしいことでもしてるようで 不安になりました この箱の上で 音楽ビジネスについて どれほど学んだか わかりません 経済学者の方なら 日々の収入を予想できたことに 興味を持つかも 常連がいるわけじゃないから ― いつも驚いていました 火曜は60ドル 金曜は90ドルと 一定なんです

その頃 ドレスデン・ドールズというバンドで 地元を回ったり クラブで演奏していました ピアノの私と 天才ドラマーで 曲は私が書きました 十分お金が入るようになったので 生きた彫刻をやめ ツアーをするようになっても あの 人と触れ合う感覚は 失いたくありませんでした 大好きだったから だからショーが終わると ファンにサインしたり ハグしたり おしゃべりしたりしてました 手伝ってとか 一緒にやってと 頼んでいるうちに 仕組ができました 地元のアーティストを呼んで ライブ会場の外で 何かやってもらう 彼らは帽子に お金を集めて 後でステージに合流 いろんな面白いゲストが どんどん登場して もう大騒ぎ

Twitter が出てくると いつでも どこでも 何でも頼めるようになって もっとすごいことになりました ピアノを練習したくなったら 1時間後にはファンの家にいます これはロンドンです 皆が各国の手料理を 差し入れしてくれて 楽屋で一緒に食べたり これはシアトル 美術館やお店や 公共の場所で働いてるファンは 突然 押しかけて 無料のゲリラ・ライブをしても ちゃんと反応してくれます ここはオークランドの図書館 TEDで使う箱と帽子を わざわざ 東海岸から運びたくなかったから 土曜に欲しいって ツイートしたら ニューポート・ビーチから このクリスが持ってきてくれました “ハロー”って言ってます メルボルンで「鼻洗浄器はどこで買える?」 ってツイートしたら 看護師をしてる人が即座に 私のいるカフェまで ― 車で持って来てくれました スムージーをおごって 看護と死について話しました

こんな幸運な 偶然の触れ合いが好きです 私は よく他人の家を泊まり歩きます メンバーそれぞれに部屋がもらえるけど Wi-Fi はない豪邸もあれば みんな床に雑魚寝で トイレもない ― でもWi-Fi は有る ボロ部屋もあり ― そっちの方がいいわよね

(笑)

以前 スタッフと行ったのは マイアミ郊外のすごく貧しい地域 その晩 泊めてくれたのは まだ親元に住んでいる 18才の女の子でした 家族全員 ホンジュラスからの 不法移民です その夜は私達がベッドに ― 寝られるように 家族全員がソファに寝て その子は母親と寝ていました 私は横になって考えました この家族は何も持ってないのに ― 私がベッドを取っていいのか? 翌朝 お母さんがトルティーヤの 作り方を教えてくれて 聖書をくれようとしました それから私を呼んで つたない英語で言うんです 「あなたの音楽が娘の支えなの ― 来てくれてありがとう 皆とても感謝してる」って 私は それなら受け取って いいんだと思いました 交換なんです

2か月後 マンハッタンで 寝場所を求めてツイートしました 夜中にドアベルを押して ふと ― 一人は初めてだと気付きました いつもは誰かが一緒です 一人は初めてだと気付きました いつもは誰かが一緒です 「もしかして これってバカのすること?」 と思いました(笑) 「バカはこうやって死ぬのかな?」 やめようと思った時 ドアが開いて 芸術家と金融系記者の カップルが出てきました 一緒に赤ワインを飲んで お風呂も 貸してくれました 数え切れないほど そんな夜を過ごしてきました

私はよく泊まり歩きますし ステージダイブもたくさんします 泊まり歩くのも ステージダイブするのも 本質的には同じだと 私は思います 観客に飛び込むのは お互いの信頼の証です 以前 前座のバンドに こう勧めたことがあります 観客に帽子を回して お金をもらったら? 私もよくやっていたけど? みんな張り切って行くのに 1人だけ動こうとしません どうしても行く気になれない ― 物乞いをするような 気持ちになるって 彼の怖れは 私にも馴染みのある あの声です 「もらっていいのか?」そして「仕事しろ!」

そうこうする内に うちのバンドの人気は上がっていき メジャー・レーベルと契約しました 私達の音楽はパンクと キャバレーの中間で 好き嫌いが分かれます でも あなたの好みかも それで私たちのアルバムは 派手に宣伝され 発売後 最初の数週で 2万5千枚売れたのに 会社側は失敗だって言うんです

「それって多くないの?」と言うと

向こうは 「売上は落ちてるし 失敗だ」と そんな感じで撤退していきました

同じ頃 ライブの後 ファンに サインやハグをしてたら 男の人が近づいてきて 私に10ドル札を差し出して 言うんです 私に10ドル札を差し出して 言うんです 「ごめんなさい 友達のCDを コピーしました ― 」 (笑) 「でもブログで あのレコード会社 嫌いなの知ってるから このお金はあなたに 受け取って欲しい」

こんなことが よく起こるようになりました ライブの後に 私が お金を集める帽子役になり 実際にみんなの前に立って 支援を募るんです さっきの前座の彼と違って そうするのは 慣れているので 「ありがと」って受け取ります

この時 心に決めたんです できる限りタダで 音楽をオンライン配信しようって できる限りタダで 音楽をオンライン配信しようって メタリカは Napsterを叩いたけど アマンダ・パーマー的には P2Pもダウンロードも共有もOK でも支援を お願いしよう ストリートでは うまくいったんだから 私は苦労してレーベルを離れ 次のバンド ― グランド・セフト・オーケストラを 立ち上げました クラウドファンディングに目をつけ これまで築いてきた何千もの つながりに飛び込んで 皆に「支えて」と頼んだんです 目標は10万ドル でもファンの支援は ― 120万ドル近くにもなりました 音楽系クラウドファンディングの 最高記録です

(拍手)

支援者の数がわかりますか? だいたい2万5千人です

メディアは こう聞いてきます 「音楽業界は落ち目なのに 君は音楽をフリーで配布 どうやって金を出させたんだ」 出させたんじゃない 頼んだんです 頼むことで人とのつながりができ ― 頼むことで人とのつながりができ ― つながりができれば みんな助けてくれる アーティストの多くは そんなバカなと思っています 誰かに頼るなんてとんでもないって 助けを求めるのは 簡単なことじゃないから ― 抵抗を感じる人が多いんです 頼むのは 自分を無防備にすることだから

Kickstarterでの支援額が大きくなるにつれ ネット上で — 非難されるようになりました 相変わらず 皆に 頼み続けていたからです 特にファンのミュージシャン達に 愛情と ライブのチケットと ビールを出すから 何曲か私達と一緒にやろうと 誘ったのが やり玉に上がりました これはあるサイトに上げられた 加工した私の画像です 傷ついたけど 似た経験はしてます 「お前に好意を受ける資格はない」と 非難する人達を見ると 「お前に好意を受ける資格はない」と 非難する人達を見ると 車から「仕事しろ」と 叫んでいた人と重なります あの人達は 一緒に歩道に 立ってるわけじゃないから 私と観客の間で 交わされているものが わからない 私達にとって公平な関係でも 彼らには理解できないのです

職場で見てる人には問題ありかも ベルリンでのKickstarter 支援パーティーでは 私が脱いで 体に いろいろ書いてもらいました もし 人への信頼を 心の底から感じてみたいなら オススメです 特に 酔っぱらったドイツ人相手なら 最高の経験になるはず 達人レベルのファン交流です というのも そこで伝えたのは ― 「あなたをこんなに信頼してる ― 信頼していい? 証拠を見せて」 ということだから

人類の歴史が始まって以来 アーティストはずっと コミュニティーの一部でした 人をつなぎ 開放する役であって 手の届かないスターではなかった スターとは 遠くにも愛してくれる人が たくさんいるということですが ネットや 自由に共有できる コンテンツのおかげで ネットや 自由に共有できる コンテンツのおかげで 再び 皆が つながれる ようになりました そこには 数は少なくても ― 近くで応援してくれる人がいて それで十分なんです 応援に “定価” はないから 戸惑う人もいて ― これをリスクと思っているけど Kickstarterも 路上パフォーマンスも 深夜のドアベルも 私にとってはリスクじゃない 信頼の表れです 路上で交換するのと同じくらい ― 簡単で直感的なオンライン・ツールが 実現しつつあります でも互いに向き合い 遠慮なくやり取りできないなら いくらツールが完璧でも 役には立ちません それ以上に大切なのは 恥ずかしがらずに 助けを求めることです

私はこれまでミュージシャンとして ネット上の出会いを 大切にして来ました あの箱の上での出会いと同じように だからブログやツイートでは ツアー日程や 新作PVのことだけでなく 私達の仕事も アートも 不安も 二日酔いも 失敗したことだって書きます それから会うんです 実際に会えば 助け合いたくなるはず 実際に会えば 助け合いたくなるはず

みんな誤った問いから 離れられないんです ― 「どうやって 音楽にお金を出させるか?」 でも こう考えたらどうでしょう ― 「どうすれば音楽に お金を出せるように してあげられるだろう?」

ありがとう
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