ストーリースラム 1

 

ストーリースラムは、物語の叩き売りって意味になると思う。

アメリカの劇場やイベントで、イベント当日にまたは直前に、名前をのっけてもらって、ステージでストーリーを演じるまたは話まくる。プロだけっていうのもあるし、アマチュアが入るのもある。大体は5分から10分の持ち時間。日本でいうと「すべらない話」みたいな感じだと思う。でも、こちらの場合、コメディである必要はない。

毎週ひとつ私なりにだしていけたらって、今から取らぬ狸の皮算用です。

じゃ、ここでストーリスラムのその1.

私の最初のアメリカはニューヨークでした。
英語は全くダメなのに平気に住み始め、
アメリカ人の友達ができれば、そのうちしゃべれるようになるわい、って思ってました。

というわけで、アメリカ人のありとあらゆるパーティに参加して、片っ端から彼らの言葉をまねする私。
あるパーティの夜、ほろ酔い加減でアメリカ人の友達が「I'm a hot delicious mama」って言え、っていうから、
真似て言うと、みんなが椅子からころげて笑う。

「あたしって熱くておいしいわよ~」っていうギャグだったらしいんだけど、
そんなこと全くわかってない私は、何度も言って、みんなを笑わせ、
帰り道もその言葉を繰り返して、走り出しました。酔ってるからしょうがない。

nightlife.jpg 

その頃のニューヨーク、80年代のドラッグとエイズと犯罪の街。
繁華街を走り抜けたはいいが、裏通りに入り、深夜の闇に埋もれ、
怖くなって、もいっかい叫ぶ、例の言葉。
あたしを買ってよ~、なんて言葉なんだけど、再び何も知らずにいってる私。
そしたら車内の運転席のダサイおっちゃんが、車に入れとのたまう。

b ny night

’あらまぁ、親切に車で送ってくれるんや’と私はバックシートに乗り込んだ。
おっちゃんはバックシートの私の隣にきて、おもむろに”make Love to me"
こんな英語、知りません。
ほんで、私を押し倒そうとするから、ノーっ!と叫んで押し返したんです。
おっちゃんは、びっくりして、今度は、セックスっていう。
いくらあほの私でも、セックスって言葉、知ってます。当然ノー!!

おっちゃん、しばらく、狐につままれたみたいな顔。
私は憤慨の嵐で車を出ようとしたら、胃袋がグー。
おっちゃんはふきだして、笑ってOK、と言い、
結局、車を出して、途中、マクドナルドで私にエッグマフィンをおごってくれ、
ブルックリンの家まで送ってくれた。

ドアから出てきた私のルームメートと、おっちゃんはしばらく話てた。

ルームメートの説明によると、
あの裏通りは売春ストリート。

私は愕然。
あのままレイプされたっておかしくなかった、、、

それにしても、人のええおっちゃんがおるもんや、と思いました。
売春を断られたうえに、家まで送るか、、、

ほんでもひとつ、
おっちゃんは、最後にルームメートに一言。
「彼に気をつけろよ、って言っといてくれ」

か、彼?

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