ストーリースラム★美女と野獣

tiger eye

前回のページに書いた欲しいもんのひとつ、
タイガーアイとダイヤの指輪。

アンティークの宝石は、時に語りかけてきます。
お話をひとつ。
儚くて悲しいラブストーリ。

昔むかし、美女と野獣がひっそりとお城に住んでいました。
美女は、王様の末娘で、王子様の妹、忘れられた存在でした。
野獣は、虎の一種であろう、凶暴な野獣でした。
けれど、まだ生まれて間もない頃に、お城の庭に迷いこみ、美女が拾いました。
ふたりは無二の親友で、やがて恋におちました。

野獣はある日、走り回ったはずみで美女の顔をひっかいて、美女に大きなあざを残してしまいました。
そのあざは醜く残り、美女は美女でなくなりました。
野獣は悲しみにくれ、目をくりぬいて、美女に捧げ、
これで私はあなたの醜い顔のあざなど見えはしない、
といいました。
美女は、その野獣の金色と黒のまじった眼を手にし、涙をおとし、
これであなたは野獣でなくなってしまった、
といいました。

百年がたちました。
野獣の目は石になり、
美女の涙はダイヤになって、
恋人たちの指を飾るのでした。


* 著作権 くにこ 
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