ある会話

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私の今年最後のショーはバーモント州でした。
山が美しいスキーリゾート地、ランドルフ市にあるコンサートホールです。
1907年、あるふたりの男の会話でこのホールは建ちました。
「オマエは図書館を建てろよ、オレはコンサートホールを建てるから。」

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この会話が、銀行を建てろ、ホテルを建てろ、金儲けしようぜ、
でなかったところがおもしろい、と私は思うのです。
町に大切なものはお金だけではなく、
目には見えない感動も大切です。
それは当たり前かも知れないけど、建物にするっていうのはなかなかです。

それにしても、この会話は金持ちにしかできない会話でした。
金持ちでない私の念願の劇場つくりは、はがゆいほどにスローです。
とはいえ、ふとした会話で劇場つくりに賛同してくれる人が出ること、
学んでいます。
あっちこっちの町の会議に参加して、劇場を作りたいといいまくり、
それをやれやれ、と言ってくれる人と熱い言葉を交わすことによって、
前に進み始めています。

お金、お金と、言ってる間はだめでした。
演劇やエンタメは人のためにあるもの。
だとしたら劇場は人々によってできるものなのだと
改めて感じ、
結局は、
あたし、あたし、っていうしゃかりきな思いは
じゃまなだけだと知りました。
はぁ~、もっと早く知るべきやったあ。

ところで、バーモントですが、
バーモントカレーっていったい誰が言い始めたんやろ?
バーモントの衆、誰もカレーを食べません。
バーモントはメープルシロップが有名。
じゃぁ、オレはメープルシロップ、オマエはジャパンでカレーをつくれよ、
って会話、昔にあったのでしょうか?
なぜか気になって仕方のない私でした。
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